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投手の成績評価である野球用語WHIPについてわかりやすく解説

野球のあれこれ

皆様はWHIPという野球用語を聞いたことがあるでしょうか。

このWHIPとは日本のプロ野球では公式記録として採用されてはいないのですが、台湾のプロ野球やアメリカのメジャーリーグでは公式記録として採用されているものなのです。

この記事ではこの野球用語であるWHIPについてわかりやすく解説させていただきます。

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WHIPとは

WHIP(ウィップ)とはWalk plus Hits per Inning Pitchedの略で、セイバーメトリクスのひとつです。

セイバーメトリクスとは野球において統計学を根拠として選手を評価したり戦略を考える分析手法のことです。

WHIPは投手に対する評価基準であり、WHIPが表す数値はその投手が1回あたり何人の走者を出すかを表しており、先発投手では1.2未満の数値あれば球団のエースとして十分な数値だと言われています。

じんから
じんから

ヤクルトのエース小川投手は2023年のWHIPは1.09です。十分エースとしての数字を残していますね。

投手は走者(ランナー)を出せば出すほど失点の可能性が高くなってしまいますので、WHIPは少ない値の方が優秀な投手ということができます。

WHIP評価
1.00以下素晴らしい
1.10非常に良い
1.25平均以上
1.32平均
1.40平均以下
1.50悪い
1.60以上非常に悪い
WikipediaのWHIPより引用

アメリカのメジャーリーグでは0.74が先発投手の最高記録、そして救援投手では0.565が最高記録となっています。

救援投手WHIPのメジャー記録は日本人の上原浩治さんが2013年にレッドソックスで記録したものです。

じんから
じんから

抑え投手で平均して2試合に1人しか走者を出さないなんて、安定してますよね。

WHIPの計算方法

WHIPは(与四球数+被安打数)を投球回で割ると計算することができます。

そのため与死球やエラーなどでの出塁は含められていません

WHIP=(与四球数+被安打数)÷ 投球回

WHIPの問題点

投手の成績評価で用いられているWHIPですが、いくつか問題点も挙げられています。

死球が含まれていない

WHIPは与死球数はカウントされておらず、与四球数のみが計上される数値です。

失策は守備の問題ですからまだしも、なぜ投手の責任という側面の強い死球さえもその計算に用いられないのかには疑問の声が上がっています。

じんから
じんから

死球も投手のコントロールミスで出塁させるものなのになぜでしょう。

長打と単打、四球が同じ

被安打数は長打であろうが単打であろうが1としてカウントされるので、数値上は与四球と同じになります。

そのため毎回三塁打(スリーベース)を打たれる投手がいたとしても、それは毎回単打を打たれる投手とWHIPでは数値上での評価が一緒になってしまいます。

数値上は同じですが、どちらの投手が失点しやすいかは一目瞭然ですよね。

被安打という不安定な要素

被安打は野手の際どい守備の影響を受けるため、投手の評価基準を表す数値としては不適切ではないのか、という声も挙がっています。

じんから
じんから

守備が上手いチームだと、投手のWHIPを助けることになります。

歴代WHIPシーズン記録

歴代WHIPのシーズン記録は1936年の秋にタイガースの景浦将選手の記録した0.7193なのですが、試合数が26試合であったため現在と比較するのは難しいと思います。

順位名前年度数値
1景浦将1936年秋0.7193
2村山実1959年0.7483
3小山正明1956年0.7489
4杉浦忠1959年0.7540
5村山実1970年0.7628

上位5位は1970年以前の選手ばかりですね。

1980年以降の記録では2人の選手が歴代シーズン記録の20位以内に残る成績を残しています。

順位名前年度数値
11ダルビッシュ有2011年0.8276
12ダルビッシュ有2007年0.8283
18山本由伸2021年0.8468

現在メジャーリーグでバリバリ活躍しているダルビッシュ有選手が近年では最も高いWHIPを記録しています。

それに次ぐのはオリックスの山本由伸選手

山本選手もメジャーへの挑戦が囁かれていますが、この数値を記録しているのであればダルビッシュ選手同様に活躍間違いなしですね。

しかし2023年、この2人の記録を越える投手がセリーグから出てきました

阪神の村上頌樹選手が記録に食い込む

2023年シーズンに大活躍をした阪神の村上頌樹選手がものすごいWHIPをたたき出しました。

2023年9月30日時点でWHIPが0.741を記録しています。

このままシーズンを終えれば、なんと歴代2位の記録になります!

9月27日に村上選手は登録抹消されているので、今季の登板はもうありません。WHIP記録も確定です!

先述したように、歴代1位である景浦選手は1936年秋のシーズン(試合数が26)ですので、現在に近い試合数になってからは歴代一位の数字になります。

じんから
じんから

今年の村上頌樹選手はものすごかったですからね。

村上選手は防御率1.75でセリーグ最優秀防御率も確定しています。

最後に

この記事ではWHIPについてわかりやすく解説させていただきました。

WHIPは投手の評価基準で『(与四球数+被安打数)÷ 投球回』で計算できるのでしたね。

問題点もいくつか提起されていますが、投手の評価をするうえで参考になる数値ですので、ぜひ気になる選手のWHIPをチェックしてみてくださいね。

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