2023年シーズンも終わり、各選手の今シーズンの成績がはっきりしました。
昨シーズン三冠王であった村上宗隆選手やミスタートリプルスリーの山田哲人選手は、彼らの実力からすると少し物足りない成績で終わってしまいました。
そして2022年のドラフトで入団してきた新人選手たちは今年どのぐらい活躍できたのでしょうか?
そこでこの記事では、2022年にドラフトで入団した選手達の成績についてまとめました。
2022年ドラフト新人
2022年のプロ野球ドラフト会議で、ヤクルトスワローズは支配下で5人、育成で1人を指名しています。
まずはドラフト順位の順に新人選手たちを紹介していきます。
1位 吉村貢司郎
吉村貢司郎(よしむらこうじろう)選手は1998年1月19日生まれ、東京と足立区出身のプロ野球選手です。ポジションは投手。右投げ右打ち。
小学生から野球をはじめ、中学時代には硬式の足立ベルモントボーイズでプレイ。
日本大学豊山高校に入学後、1年秋からエースを務めました。
高校時代は甲子園の出場はなく、國學院大學へ進学。
なんと國學院大學の1つ上にはあの清水昇投手がいました!
大学卒業時にプロ志望届を提出しましたが、大学時代にケガで苦労したこともあって指名漏れしてしまいます。
卒業後東芝に入社し、球速が伸びたことからめきめきと頭角を現していきます。
そして2022年ドラフト会議にてヤクルトスワローズから単独1位指名を受けました。
MAX153キロを誇る社会人NO.1投手。スピンの効いたストレートと落差があるフォークボールが武器。即戦力として開幕ローテーション入りに期待。
球団公式コメント
2位 西村瑠伊斗
西村瑠伊斗(にしむらるいと)選手は2004年7月1日生まれ、京都府京都市出身のプロ野球選手です。ポジションは内野手。右投げ左打ち。
小学生から野球を始め、中学時代は硬式の京都ポニーで投手としてプレー。
京都外大西高校に進学してからは投手と外野手を兼任し、持ち前のパワーから高校通算本塁打54本を記録。
甲子園への出場は果たせませんでしたが、京都府の甲子園予選では5試合4本塁打を放ち、京都府大会最多本塁打記録と並びました。
2005年夏に現在楽天に所属している炭谷銀仁朗が4本塁打で単独記録保持者でした。
そして2022年ドラフト会議にてヤクルトスワローズから2位指名を受けました。
高校通算54本塁打を誇るスラッガー。強肩強打の外野手で、将来のレギュラー候補として期待が持てる選手。
球団公式コメント
3位 澤井廉
澤井廉(さわいれん)選手は2000年5月31日生まれ、愛知県知多市出身のプロ野球選手です。ポジションは外野手。左投げ左打ち。
小学生野球を始め、中学時代は硬式の知多東浦シニアでプレー。
中京大付属中京高校では1年秋からレギュラーに定着、2年夏に甲子園出場を果たしましたが、3年時には予選敗退。高校通算31本塁打。
中京大付属中京高校は名門であるためたくさんのプロ野球選手を輩出しています。澤井選手に近い世代では1学年上に伊藤康祐選手と稜選手、鵜飼航丞、2学年下には高橋宏斗選手、中山礼都選手がいました。
地元だけあって澤井選手と中山選手以外は中日に入団していますね。
澤井選手は高校卒業後中京大学に進学。
大学時代にのめり込んだ筋肉トレーニングによって20kgほど増量したようです。
今でも1軍に帯同して地方に行った際には、各地のゴールドジムに通っているそうです。
そして2022年ドラフト会議でヤクルトスワローズから3位指名を受けました。
ポテンシャルが高く、どの方向へもホームランが打てる強打者。フルスイングが特徴で柳田二世との呼び声が高く、即戦力としての期待がかかる。
球団公式コメント
4位 坂本拓己
坂本拓己(さかもとたくみ)選手は2004年7月6日生まれ、北海道奥尻郡出身のプロ野球選手です。ポジションは投手。左投げ左打ち。
小学生から野球を始め、奥尻中学校では軟式野球部でプレー。
北海道知内高校に進学し、入学時最速117kmだった速球も146kmまで成長。
高校時代甲子園出場は果たせませんでしたが、最後の夏は同佼を初の予選決勝まで導きました。
そして2022年ドラフト会議でヤクルトスワローズから4位指名を受けました。
二つ上の奥川投手と仲が良いようで、ふたりでよくキャッチボールをしているのをみかけます。
奥川選手、早く復活できると良いですね……
奥尻島の大自然が生んだ快速サウスポー。身体能力が高く、伸びしろがたっぷりあり、鍛え上げていけば、将来が楽しみなMAX146キロ左腕。
球団公式コメント
5位 北村恵吾
北村恵吾(きたむらけいご)選手は2000年12月18日生まれ、岐阜県大垣市出身のプロ野球選手です。ポジションは内野手。右投げ右打ち。
小学生から野球を始め、中学時代は西濃ボーイズでプレー。
当時北村選手は岐阜県選抜に選ばれましたが、チームメイトには同じ岐阜出身の現中日の根尾昂選手がいたそうです。
近江高校に進学後、一年の夏からチームの主軸を任され、甲子園でもプレーしました。高校通算44本塁打。
近江高校では一つ上に現Denaの京山将弥選手、一つ下には現楽天の林優樹選手、二つ下には現中日の土田龍空選手がいました。名門校ですね。
家族との話し合いの結果、プロ志望届は出さずに中央大学へと進学。
中央大学ではキャプテンを務め、2022年のドラフト会議でヤクルトスワローズから5位指名を受けました。
大学の同級生には現阪神の森下翔太選手、一つ上には現西武の古賀悠斗選手、二つ上には日ハムの五十幡亮汰選手と現DeNAの牧秀悟選手がいました。豪華なメンバーですね。
牧選手とは寮で二年間同室だったようです。
北村選手は入寮するときにぷーさんのぬいぐるみを持参してファンたちをざわつかせていました。このぬいぐるみは高校時代から苦楽を共にした仲間のような存在だとか。
長距離ヒッターの素質を兼ね備えた選手。勝負強い打撃がセールスポイントで将来の主軸候補。
球団公式コメント
育成1位 橋本星哉
橋本星哉(はしもとせいや)選手は2000年9月13日生まれ、兵庫県加古川市出身のプロ野球選手です。ポジションは捕手。右投げ左打ち。
小学生から野球を始め、中学時代は兵庫播磨リトルシニアでプレー。
興國高校へ進学しましたが、三年間甲子園の出場はありません。
卒業後中央学院大学へ進学し、打てる捕手としての片りんをみせました。
2022年のドラフト会議にてヤクルトスワローズから育成1位指名受けました。
どの方向へも長打が狙える強打の捕手。攻守においてまだ粗削りながら、強靭な体を武器に成長を期待したい。
球団公式コメント
2022年ドラフト新人の今季成績
2023年シーズンを終え、1軍出場を経験したのは吉村選手、澤井選手、北村選手、西村選手の4人となっています。
1軍経験のない坂本選手は高卒新人ですので、まだまだ焦る必要はありませんね。
では各選手の今シーズンの成績をみていきましょう。
吉村貢司郎選手
吉村選手は即戦力投手と謳われた通り、開幕ローテーション入りを果たします。
5月末に右腕を痛め登録を抹消されましたが、9月3日の阪神戦で1軍に復帰しました。
登板数 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 |
12 | 4 | 2 | 4.33 |
良い投球をしてもなかなか勝ちに結びつかず、味方の記録にならないエラーが絡んだ失点もありと不運が続きました。
1軍で登板したヤクルトの先発投手の中では市川選手、高橋選手の次に防御率が高く、球団からの期待の高さを考えるともう少し防御率は低く抑えたいところですね。
こちらは2軍での登板成績です。
登板数 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 |
6 | 2 | 0 | 2.11 |
防御率2.11と安定していますね。
来シーズンは1軍でもこのぐらいの防御率を期待しましょう!
吉村選手は11月に行われるアジアプロ野球チャンピオンシップでは見事日本代表に選出されました。
活躍も期待しますが、怪我無く帰ってきて欲しいですね。
西村瑠伊斗選手
西村選手は1軍での出場はなしか、と思っていたのですがペナントレース最終戦に代打で出場しました!!
結果は空振り三振でしたが、来季に向けていい経験になったのではないでしょうか。
西村選手は高校時代、投手と外野手を兼任していましたが、プロでは内野手に挑戦中です。
二軍でのポジションは主に三塁手で出場しています。
いつかメジャーへ挑戦する村上選手の次期サード&大砲候補として期待が高まります。
こちらは2軍での成績です。
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.183 | 4 | 22 | 2 |
高校通算54本塁打を放った西村選手のポテンシャルから考えると、2軍で295打数で4本塁打は少し物足りなさを感じます。
村上宗隆選手は入団初年度 2018年の2軍で365打数で17本塁打、70打点、打率.288を記録しています。
西村選手はプロの投手の投球にまだ適応できていないのかもしれません。
ですがまだ高卒1年目ですのでこれから慣れていくでしょう。
内野守備を一から練習しつつ、打撃では期待されて、大忙し!
澤井廉選手
澤井選手は5月に1軍に上がり代打で出場機会がありましたが、少ないチャンスで結果を残せず抹消。
しかし二軍で本塁打を打ちに打ちまくって8月に再度一軍登録されました。
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.156 | 0 | 1 | 0 |
先発出場が少なく、37打席とあまりチャンスは多くはないのですが、1軍投手の変化球に適応できていない印象です。
そんな澤井選手の2軍での成績はこちら!
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.262 | 18 | 56 | 2 |
368打席で18本塁打と、かなりのハイペースで本塁打を量産しました。
見事イースタンリーグの本塁打王に輝きました!
令和の三冠王村上選手が入団後2軍でプレーしていたときに365打数17本塁打でしたので、澤井選手も将来的には1軍で村上選手のような成績を期待してしまいますね。
目指せ、令和二人目の三冠王!!!
坂本拓己選手
坂本選手は1軍での出場機会はありませんでしたが、ファームではなかなか安定した投球を見せています。
登板数 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 |
8 | 1 | 0 | 1.76 |
投球回数は15.1回とあまり登板機会は多くはないのですが、防御率1.76と安定した数字を見せています。
8月24日には2軍で6回から登板し、記念すべきプロ初勝利を挙げました!
まずは体作りに専念して、無理せずプロ野球のリズムを掴んでいってほしいですね。
北村恵吾選手
北村選手は1軍の春季キャンプに帯同し、真中満元監督や古田敦也元監督の指導を受けるなど、球団からとても期待されています。
5月に1軍に初出場しています。23打席とそこまでチャンスを与えてもらえませんでした。
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.190 | 1 | 7 | 0 |
しかし北村選手の1軍でのプロ初安打は8月9日の広島戦。
皆さんも北村選手の初安打は覚えているかもしれません。
北村選手のプロ初安打はなんと満塁本塁打でした!!
ファンの記憶に残る初安打を放った北村選手は再度抹消されてしまいましたが、来年からも応援したい選手です。
そして2軍での成績はこちら。
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.234 | 10 | 46 | 1 |
なかなかの成績ですね。
澤井選手には及びませんが本塁打10本は好成績です。
2軍では二塁手や三塁手、はたまた遊撃手にも挑戦している北村選手。
強打の二塁手としてDeNAの牧選手のようになって欲しいですね!牧選手を慕っているようですし。そして大学の同級生である阪神の森下選手の今季の活躍を見せられ、自分も負けてられないという思いがあるのではないでしょうか。
橋本星哉選手
橋本選手は育成契約ですので、1軍の試合に出場することはできません。
こちらは二軍での成績です。
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.282 | 2 | 14 | 2 |
打率.282は高いですね!
199打数なので常に出場しているというわけではないのですが、好成績だと思います。
橋本選手は来年もアピールし続けて、ぜひ支配下契約を勝ち取って欲しいですね。
橋本選手の支配下登録の可能性は?
二軍での成績をみると、支配下登録の可能性は十分あると思います!
しかしヤクルトはキャッチャーの人材がそこそこ豊富ですので、移籍や放出などがあれば来年支配下登録されてもおかしくはないのではないでしょうか。
ヤクルトの捕手は支配下で中村選手、西田選手、松本直選手、内山選手、古賀選手がいますし、今季ドラフトで指名された鈴木選手も捕手です。また育成のフェリペ選手も捕手での支配下登録を狙っています。
プロの世界は厳しい!!
新人王の可能性は?
2022年に入団したヤクルトの新人選手たちは、新人王を獲得する可能性はあるのでしょうか?
ヤクルトの選手で1軍出場をしていて新人王を獲得する可能性のある選手は、並木選手、吉村選手、北村選手、澤井選手、武岡選手などが挙げられます。
<新人王の資格要件>
・支配下登録5年以内
・海外プロ野球経験なし
・投手は前年まで1軍で年間30イニング登板以内
・打者は前年まで1軍で年間60打席以内
他球団各選手の今季成績を考えると、ヤクルトの選手が新人王を獲得する可能性は極めて低いと言わざるをえません。
個人的には阪神の村上頌樹投手か巨人の秋広優人選手が新人王を獲得するのではないかと思っています。
村上投手成績
登板数 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 |
19 | 9 | 5 | 1.79 |
追記:9月17日の時点で10勝5敗、防御率1.68に成績を伸ばしています。
秋広選手成績
打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
.278 | 10 | 39 | 0 |
追記:9月27日の時点で打率.274、本塁打10、打点41となっています。
新人王の資格要件を満たしていれば、いつでも新人王の可能性がありますのでヤクルトの選手たちは来シーズン以降に期待したいですね。
最後に
この記事では2022年にドラフトで加入した選手の現在地を紹介させていただきました。
ヤクルトの選手は今年新人王を獲得する可能性は極めて低いということになってしまいました。
二年目から活躍する選手もたくさんいますので、来年からもより応援していきましょう。
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