ヤクルトスワローズの守護神・田口麗斗選手と育成選手の橋本星哉選手が共に下半身のコンディション不良のため1軍キャンプを離脱したというニュースが春季キャンプ第3クール最終日である13日に飛び込んできましたね。
11日にキャンプイン後初のブルペン入りを果たしていましたが、正直なところ〝なんでこんなにブルペン入りが遅いのだろうか〟と思っていました。(12球団でもブルペン入りが最も遅かった)ブルペン入りを遅らせた理由について田口選手は〝来年も再来年も野球をやるためにトレーニングの期間をしっかりと設けるため〟とコメントしていましたが理由はそれだけではなかったのかもしれませんね。
橋本選手は育成から支配下登録へとチャンスを掴めそうなタイミングであっただけに非常に残念です。オープン戦には出られるのかな...心配です!
田口選手が開幕までにどうにか間に合えばよいのですが、そうならなかった場合には誰が抑えを任されることになるのでしょうか。最終回での投球を任される〝守護神〟。なかなか代えのきかない重要な役割なだけに気になっている方も多いのではないでしょうか。
清水昇選手~守護神候補
〝田口選手の代わりに9回を投げるとしたら誰がよいのか〟この話題については田口選手がFA移籍するのかしないのかが微妙であった3か月ほど前にも既出の話題ですね。まさかこんなに早く再び田口選手の代わりについて考えないといけないことになるとは思ってもいませんでしたが。
清水昇選手、石山泰稚選手、木澤尚文選手が真っ先に候補に挙がってくるとは思いますが、私はやはり清水昇選手が適任だと思っています。そんなわけで、今回は頼れる守護神候補、清水昇選手に焦点を当ててみたいと思います。
清水昇選手の魅力とは
清水昇選手 【出身地】東京都 【生年月日】1996年10月15日生まれ(27歳) 【身長/体重】180㎝/84kg 【投球/打席】右投左打 【ポジション】投手 【経歴】帝京高等学校~國學院大學~2018年ヤクルトスワローズドラフト1位 ・吉村貢司郎選手とは少年時代近所に住んでいて、大学も同じ國學院大學出身である ・ツーシームは帝京高校の先輩である山崎康晃選手から教わったもの ・スライダーの握りや投げ方は松坂大輔さんに教わったもの ・愛称は〝しみのぼ〟 ・2024年からは新選手会長に就任
高校まで投手をやっていた父の影響で野球を始めた清水選手。少年野球チームに所属していた頃から投球や打撃で気が付いたことをメモすることが習慣になっていたそうです。
中学時代は軟式野球部に所属。当時は身長も低く、非凡な運動神経の持ち主といったタイプではなかったという清水選手ですが、負けず嫌いで日々の練習にも熱心に望んでいました。帰宅してからも自宅に作った練習場でティー打撃やシャドーピッチングをするなどの努力が実を結び、3年生になると夏の関東大会では142kmを投げるようになり、全国大会ベスト8入りを経験。
帝京高校では3年夏に東東京大会で準優勝。國學院大學では1年生からリーグ戦に出場し、2年生には先発の座を掴みます。以降エースとしてチームを支え、4年生夏には151kmを投げるようになるとリーグ戦で最優秀防御率を獲得し、通算13勝を記録。
当時のヤクルト・スカウトコメント評では〝低めへの制球と決め球のツーシームを武器にゲームを作る能力が高い、MAX151kmの即戦力右腕として1年目からの先発ローテ入りに期待〟〝試合を作れる〟との評されていました。
先発としての活躍が期待されていたようですが、今ではすっかり頼れる中継ぎ投手として定着しましたね!中継ぎ転向で実力が開花して本当によかったです。
プロ1年目の2019年は、先発で投げた試合ではいずれも5回まで投げ切ることができず、先発としての役割を果たせず悔しい結果となってしまいます。しかしながら中継ぎで投げた試合では好投していたこともあり、2年目の2020年からは中継ぎに転向。そして見事実力を開花させたのは記憶に新しいところですよね。チーム最多の52試合に登板し、30ホールドをマーク。そして最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得しました。
2021年にはシーズンホールドのプロ野球新記録の50ホールド、2年連続の最優秀中継ぎ投手のタイトル獲得となります。この頃から清水選手は「将来的にはクローザーをやってみたい」と発言するようになり、ファンの間でも「将来の守護神は清水選手にやってもらいたい」という声が多くなってきたように思います。
2021年、2022年シーズンでは7回に今野龍太選手、8回に清水昇選手、そして当時の守護神スコット・マクガフ選手が抑える「勝利の方程式」が定着するようになりました。
清水選手はどうしても連投になってしまうので、疲労を考慮すると少々心配になることもあります。チームからもファンからも絶大な信頼を得ている選手ですし、怪我なくシーズンを終えて欲しいと心から願っています。
そしてマクガフ選手のメジャー復帰が決まり、新守護神として投げるようになったのは田口選手でした。クローザーをやってみたいと発言していた清水選手は引き続き8回で投げることに。8回で投げるセットアッパーも非常に重要な役割であり、その清水選手に代われる投手を考えるのもまた大変、といった状況の中での判断だったと思います。やはり清水選手ほど安定感のある中継ぎ投手はいませんので、チーム事情を考えると田口選手が新守護神の座に就いたことも納得です。
昨シーズンは2021年、2022年シーズンに比べると少々安定感のないピッチングでしたが、オフには自費でラプソード(動作解析装置)を購入し自身のピッチングと向き合ったり、低酸素状態でのトレーニングに挑戦するなど今シーズンの活躍に向けて意欲的です。春季キャンプ前には「守護神は目指していきますし、僕もずっと8回でいたら取られてしまうので、1個上を目指したい」と頼もしい言葉がありました。負けず嫌いな性格と、きちんと努力を積み重ねて前に進もうとする気持ちの強さは幼いころから変わっていないようですね!
田口選手も素晴らしい選手だとは思いますが、明確な目標を持っている清水選手には是非守護神の座を奪いに行ってもらいたいと思っています!
開幕戦で守護神デビュー!?
まずは田口選手の怪我の程度が軽いものであり、開幕に間に合うことを祈るばかりです。
決して楽観視できませんが、もし田口選手が間に合わない場合には是非清水選手に9回を抑えてもらいたいと思っています。清水選手が投げていた8回は石山選手や木澤選手が投げるかもしれませんし、新加入選手が投げるかもしれません。
開幕に向けて盤石な体制で臨むはずが、思わぬアクシデントによりチームとしては予定が大きく狂ってしまったのは間違いないでしょう。田口選手の復活を信じるしかありませんが、この機会にチャンスを掴んだ選手には飛躍のシーズンとなるよう願っています。清水選手にとっては開幕戦が守護神デビューとなるのでしょうか。これ以上怪我による離脱組が増えないことを祈りつつ、清水選手の活躍にも期待したいと思います。
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