プロ野球も終盤になると、首位のチームがこのまま優勝するのかどうかに焦点が当たります。
そのときにわかりやすい指標として、マジック点灯があります。
リーグの順位表で『M数字』という表記をみたことがある方も多いのではないでしょうか。
この記事ではプロ野球のマジック点灯についてなるべくわかりやすく解説させていただきます。
プロ野球のマジック点灯とは
プロ野球のマジックは、マジックが点灯したチームがあと何勝すれば確実に優勝できるのかを表したものです。
順位表で見かける『M〇〇』(〇〇には数字が入る)のMはマジックを省略しています。
優勝可能性が高いチームにマジックは点灯するものなので、基本的に現在首位のチームに点灯するものになります。
野球の順位は勝率で決まるので、2位のチームの方が1位のチームよりも勝率が低くても、残り試合数が多い場合には2位のチームにマジックが点灯する場合もあります。
プロ野球の順位表に『M15』という表記があれば、そのチームはここから15勝すれば優勝という意味です。
マジックが点灯中は他のチームがどのような成績であろうと、そのマジック数を勝利すれば優勝することになります。
マジックという言葉の語源はビンゴゲーム
『マジック』という言葉の語源はビンゴゲームにあります。
ビンゴゲームでは4つの数字が消えてリーチになった後、ビンゴのために残る最後の数字をマジックナンバーと呼ぶようです。
そこから優勝までに必要な数字(勝利数)という意味でプロ野球においては使用されています。

マジック点灯条件は他チームの自力優勝消滅
プロ野球におけるマジックは、他チームすべての自力優勝の可能性がなくなったときに点灯します。
逆の言い方をすると、他チームはマジック点灯チームの試合結果に優勝の可能性がゆだねられてしまうということです。
自力優勝の消滅とは残りの試合すべてで勝利しても優勝することができない状態のことです。「自力=他チームの結果に左右されない」ということですね。
マジックは消滅もする
一度点灯したマジックは消滅することもあります。
消滅するということは、他チームに自力優勝の可能性が出てきたということを意味しています。
マジック点灯チームが連敗し、ある他チーム(基本的に2位)が連勝すると消滅します。
首位チームとそれを追う2位チームの直接対決は、マジック消滅の可能性があるので盛り上がります。

マジックが点灯した首位をマジック点灯チームと呼ぶのに対して、首位の後を追う2位のチームはマジック対象チームと呼ばれています。
マジックの減り方
マジックは基本的にマジック点灯チームが勝利すると1つずつ減っていきます。
しかし点灯チームの勝敗に関わらず、マジック対象チームが負けても1つ減ります。
計算方法はわかりづらいので、以下の表でマジックの減り方をお伝えします。
マジック点灯チームをA、対象チームをBと表記します。
マジックが1つ減る | マジックが2つ減る |
AとBが勝つ | AがBと対決してAが勝つ |
AとBが負ける | Aがどこかに勝ち、Bがどこかに負ける |
両チームが引き分けた場合や、Aが勝ってBに試合がなかった場合、Aに試合がなくてBが負けた場合にもマジックはひとつ減ります。
マジックが点灯しても油断は禁物
優勝へのカウントダウンともとられるマジック点灯ですが、マジックが点灯してもまだ優勝できるかはわかりません。
実際マジック点灯チームが優勝を逃す例は珍しくありません。
2010年のパリーグでも西武にマジックが点灯していたのですが、マジック対象チームであったソフトバンクが西武との直接対決で3連勝。そのままの勢いでソフトバンクが優勝し、西武は優勝を逃してしまいました。
そのようにマジック点灯しても油断はできないのですが、優勝可能性がわかりやすく可視化されるのでファンとしてはつい浮足立ってしまいますね。
今までで最も早いマジック点灯日は1965年のシーズンで南海ホークスに点灯した7月6日でした。しかし2022年シーズンにおいて、ヤクルトにM53が点灯したのは7月2日でしたのでマジック点灯史上最速記録を塗り替えることになりました。

2022年はヤクルト強かったんですけどね……
最後に
この記事ではプロ野球におけるマジック点灯についてわかりやすく解説させていただきました。
マジックの数字は、あと何勝すれば確実に優勝できるのかをあらわしているということでしたね。
マジックが点灯したということはシーズンも佳境を迎えております。
皆さんも精一杯ひいきのチームを応援しましょう!!
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