2月下旬からはいよいよオープン戦が始まります。
若く経験の浅い選手にとっては大切な期間であり、アピールのチャンス。活躍次第ではオープン戦をきっかけにレギュラーの座を掴み取る選手も出てくるかもしれません。ファンにとってはなかなか1軍の試合では見られない選手を知るチャンスですね。
オープン戦について知ろう
野球ファンではあっても「オープン戦は公式戦じゃないからつまらない、あまり興味がない」という方を時々見かけます。私は普段は見られないようなスタメンで試合が行われるオープン戦を毎年非常に楽しみにしているのですが、そもそもオープン戦は公式戦とは何が違うのでしょうか。
オープン戦とは?
日本プロ野球におけるオープン戦とは、春季キャンプ中の2月終盤~開幕前までに実施される非公式試合を指します。開幕前の調整試合として行われますが、セ・パ関係なく試合が実施されDH制ににするかどうかも球団の自由です。(現在パ・リーグではDH制が導入されており、セ・リーグはDH制が導入されていません)また、公式戦の場合には延長戦は12回まで行われるが、オープン戦では同点であっても9回で終了となります。
練習試合とはどう違うの?
オープン戦はNPBの管理下で行われるため、12球団間でのみ試合が実施されます。また、入場料も発生します。※練習試合はNPBの管理下ではないため、社会人チームとの試合や海外の球団とも試合可能です
ヤクルトスワローズ/オープン戦試合日程
・2月24日(土)13:00~ 阪神タイガース(浦添)
・2月25日(日)13:00~ 読売ジャイアンツ(那覇)
・3月2日(土)14:00~ 中日ドラゴンズ(バンテリンドーム)
・3月3日(日)13:00~ 中日ドラゴンズ(バンテリンドーム)
・3月5日(火)18:00~ ソフトバンク(PayPayドーム)
・3月6日(水)18:00~ ソフトバンク(PayPayドーム)
・3月8日(金)13:00~ 阪神タイガース(甲子園)
・3月9日(土)13:00~ 阪神タイガース(甲子園)
・3月10日(日)14:00~ オリックスバッファローズ(京セラドーム)
・3月12日(火)13:00~ 横浜DeNAベイスターズ(横浜スタジアム)
・3月13日(水)13:00~ 横浜DeNAベイスターズ(横浜スタジアム)
・3月16日(土)13:00~ 楽天イーグルス(神宮球場)
・3月17日(日)13:00~ オリックスバッファローズ(神宮球場)
・3月19日(火)13:00~ 北海道日本ハムファイターズ(神宮球場)
・3月20日(水・祝)13:00~ 北海道日本ハムファイターズ(神宮球場)
・3月22日(金)18:00~ 埼玉西武ライオンズ(ベルーナドーム)
・3月23日(土)18:00~ 埼玉西武ライオンズ(ベルーナドーム)
・3月24日(日)14:00~ 埼玉西武ライオンズ(ベルーナドーム)
選手のコンディションチェック
オフシーズン~春季キャンプ中に選手それぞれが課題に対して取り組む、開幕前の大切な準備期間になります。それらを選手たちが実戦形式で試し、アピールできるのがオープン戦です。監督・コーチ陣は、それを慎重に見極める必要があります。
また、既にレギュラーの座を掴んでいる主力選手が〝仕上がってしまっている〟状態でオープン戦に臨むようでは少々の不安があります。長いシーズンを乗り切るためにも、ピークを開幕後に持っていけるように自身のコンディションを調整していく必要があります。シーズン中の疲労を考えると、主力となる選手ほど春季キャンプ中には怪我や疲労には十分に注意する必要がありますね。
落合博満さんは現役時代に、とあるオープン戦で打席に立ったものの、一度もバットを振らなかったことがありました。監督も了承済みだったということですが、まさか本当にバットを振らないとは思わなかった監督は〝お前本当に降らねぇんだな〟と驚いていたそうです。その打席においては目をボールに慣らし、相手ピッチャーの特徴や完成度を確認することを目的としていたということですが、、その年に落合さんは2年連続となる三冠王を獲得しています。
村上選手もすごいけれど、落合さんの成績はすごすぎてとても同じ人間とは思えませんね
経験の浅い選手や離脱していた選手にとってはアピールの場
オープン戦ではDH制の導入も想定されます。レギュラー当確の主力選手は休ませながらの試合になりますので、当然いつもとは違ったスタメンで試合に臨むことになります。また、公式戦では支配下登録されている選手のみが出場可能ですが、オープン戦では育成選手も出場可能です。
橋本選手と沼田選手はアピール成功して支配下登録となるかどうか注目です!
※育成選手で2024シーズン春季キャンプで1軍キャンプ参加となったのは、橋本星哉選手、沼田翔平選手
例えば、ショートのレギュラーの座を既に獲得している長岡選手の代わりに、春季キャンプで打撃が良さそうだった武岡選手がオープン戦のスタメンで起用されて〝思っていた以上に武岡が良さそうだ、開幕後も長岡と武岡で半々くらいで使ってみよう〟〝長岡の打撃にはまだ不安があるから武岡でいこうか〟と首脳陣に思わせることができたら武岡選手はうまくアピールできたということになります。
先発か中継ぎかどちらになるかわかっていない投手陣の起用についての見極めであったり、外野ポジション両翼シャッフルプラン、内山選手のサードでの起用についてもオープン戦の間に試されるはずです。現在サードを守っている村上選手や、ベテランでライトが固定ポジションの青木選手、レフトが固定ポジションのサンタナ選手などを酷使する必要はありませんので、他の選手が起用されることが想定されます。
応援しているのになかなかスタメン起用の機会がない選手がスタメンで試合に出ていると、それだけで嬉しいですよね!オープン戦ならではなのでこの時期が本当に楽しみです。
オープン戦でヤクルトスワローズの未来を占う
今シーズンこそは〝ヤり返せ!〟という勢いで開幕に向けて始動しているヤクルトスワローズ。
主力ではない選手たちのアピールの場であり、レギュラーを獲得している選手にとっては開幕に向けた大切な調整の場なのがオープン戦です。公式戦ではないからイマイチ興味を持てない、という方もそれぞれの選手の立場を想像しながら観てみるととても面白いと思います!
ヤクルトスワローズの未来を占う重要な期間であるオープン戦、いつもの試合を観るときとはまた違った気持ちで見守ってみてはいかがでしょうか。
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